2007年10月22日月曜日

ワニの口がまた開く、

(ワニの口)とも呼ばれるグラフがある。国の一般会計の歳出総額と税収の推移で、バブル崩壊後の1990年代始めから、上あご(歳出)下あご(税収)の開きがどんどん大きくなり、差を埋める国債発行額が年々膨らんだ。小泉純一郎政権が登場してからは、公共事業削減などで上あごがほぼ水平に、やや遅れて景気回復を映し下あごが上がった。ワニの口はすぼまり、財政再建への中間目標である(2011年度に国、地方合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を増税なしで達成する望みも出ていた。そのワニの口が、再び開きそうな気配がある。参院選の惨敗への反省から連立与党が高齢者医療費の負担増の凍結などを検討していて、所要経費を補正予算に計上する。公明党などは、財政健全化目標の先送りにも言及している。
地球裁定、19世紀の米国の聖職者の言葉がある。政治屋(ポリティシャン)は次の選挙のことを考え、政治家(ステーツマン)は次の世代のことを考える。日本は戦後、自民党政権(政治屋)が長い間支配してきた。国民はだまって自民党政権について来た。そのおかげで、国は財政負担が重くのしかかっていることを、国民に知らせずにきた。相次ぐ各省庁、閣僚、官僚不祥事、いっこうに無くならない談合事件、小泉さんに再登板してもらわないと国民は、豊かな生活どころか、希望すら失ってしまうことになる。

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