平成14年8月、
いつもと同じ朝を迎えたとわたしは思っていた。その日、お腹がポコンと飛び出ていたので診断してもらうと、卵巣のう腫だと大病院の医者から告げられた。そして手術。いたんですよね。(がん)が。それはもう、神様も仏様もいないと思ったんです。気が付かなかったあなたが悪いと私を責めた人もいた。みずから望んでがんになる人はいないと思う。告知でショックなのに、誹りまで受け、自分は見放されてる気がした。(怖い)(あっ、死ぬんだ)と不安は頭から消えず、ののしりと、呪いの言葉が浮かんでは消えていった。不安をかき消すように治療方についていろいろと調べ、考え、決断し、(免疫細胞療法)のドアを叩いたんです。ドクターが丁寧に分かりやすく様々ながん治療の説明をしてくれる。2時間うぃ費やし、わたしと正面から向かい合ってくれました。結果は(免疫細胞療法と抗がん剤)の併用をすすめられる。(できるんだ、併用治療も、、、)治療の指導をうけ、それに従うことにした。しかし体毛がじょじょに消えていく、髪の毛も、まつげも、鼻毛まで、そして最後は体毛がすべて消えて無くなり、とても悲しいと思いました。ところが、食欲はおちないし、吐き気もしない。苦痛がほとんど無い。白血球数も正常値内にあることに気がついた。たくさん涙を流した日から、5年の月日が流れていった。そして、今、私は生きている。それもシッカリ、みんなと同じ。私は負けなかった。わたしの毛、髪は、すべて自分の毛、髪で、全身ともにもどった。辛かった日々は忘れられないけど、今、生きている喜びを全身で感じ、未来に向かって生きている。そして、がん患者の皆様に知っていただきたいと思いました。患者の皆様、自分の意思を強く持ち、がん治療は自分で考え、しっかりと選択していただきたいと思います。あきらめずに、そして何よりも世界でかけがえのない、大切な、たったひとつの自分の命を守ってください。
相田淳子(平成14年、卵巣がんを患う。手術や抗がん剤治療などと免疫細胞療法を続け、現在5年を迎えようとし、移転、再発は見られず。)
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