2007年9月11日火曜日

モンゴル遊牧民に置き薬、1万世帯が活用

富山の薬売りで知られる(置き薬)制度をモンゴル遊牧民に導入するプロジェクトを、日本財団(東京)が進めている。現在、モンゴルで(置き薬)を活用しているのは約1万世帯。医療サービスを受けにくい遊牧民にとって、様々な薬が常に手元にあって、いざというとき使えるのは(安心できる)と好評だ。(置き薬)は、薬のセットをあらかじめ家庭に配置しておき、使った分の代金を後から支払う(先用後利)と呼ばれるシステム。販売する側と使う側の互いの(信用)で成り立つ。富山の置き薬は300年以上の歴史があると言われている。6年前、日本財団はモンゴル政府から医療協力を打診された。遊牧生活の人々は病気になると、数十㌔も離れた街の病院で診療を受けるか、または医師の往診を頼まなければならない。薬を常備しておく習慣はなかったという。そこで財団では(遊牧民の暮らしに置き薬の仕組みが役立つのでは)と提案した。用意した(置き薬)セットの中身は、胃腸薬、解熱剤など12種類の薬と、体温計や包帯など。薬草などを原料にしたモンゴルの伝統的な医薬品で、現在配布しているセットは1500円相当。年に2回程度、遊牧民が羊毛や肉を販売して現金収入がある時期に、医師が巡回して医療指導すると同時に、使った薬の代金を回収し、新しい薬を補充する。財団は、現地に普及のためのNGO(ワンセンブルウ、モンゴリア)を設立して2004年からプロジェクトを開始。配布するセット代金や運営管理費など年間約5000万円を助成している。置き薬を活用している遊牧民は今年8月現在で約1万世帯(約5万人)にまで広がっている。代金の回収は率もほぼ100%に近い。プロジェクトが軌道に乗れば、モンゴル政府に引き継ぐ予定だ。
地球裁定、日本政府もこのプロジェクトを海外に幅広く広めてほしい、発展途上国はすべての対象になるし、大変喜ばしい、日本国民も喜ぶだろう。

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