2007年2月25日日曜日

(醍醐味)物事を行う上で得られる深い味わい、真の喜び

(ホームランこそ野球の醍醐味だ)とか、(ゴルフの醍醐味は自然の中でいい空気が吸えること)など、何ものにもかえられない楽しさ、真骨頂、妙味を(醍醐味)と表現します。(涅槃経)という釈迦の晩年の経典に、(五味)という譬えが説かれています。
それは、(牛乳を精製していくと、その味は、乳味(にゅうみ)→酪味(らくみ)→生酥味(しょうそみ)熟酥味(じゅくそみ)と、しだいに美味なるものに変化し、5番目の最後の醍醐味になると、最高の味となる。その最高の味こそ涅槃の境地である。というものです。具体的にどのような味かは推測の域を出ないのですが、現在のバターとチーズを合わせたような味ではないかと考えられています。さて、これは何を言おうとしているのでしょうか。(醍醐味は)、悟りを開くことによって得られる喜びは至上の味わいである、という例えに使われます。そこから物事を行ううえで得られる深い味わい、喜びを醍醐味と言うようになったといわれています。私たちが(仕事の醍醐味を味わった)とか、(人生の醍醐味を知った)とか言っていても、実は(五味)で言うと、乳味や酪味のレベルでしかないのかもしれないのです。本当の(醍醐味)とは、悟りの世界で悠々自適の人生を歩んでいくこととともいえるかもしれません。ビジネスでいえば単にお金が儲かったというのではなく、ビジネスにおける行為によって社会に貢献する、あるいは人類の発展に寄与することで無上の喜びを味わうとき、といえるかもしれません。なかなかそこの境地に至るのは大変なことですが、これが社会にとって、いい影響をもたらすのだろうか、?と自問自答することで習慣付けることで(醍醐味)に近つくことができるかもしれません。余談ですが、醍醐味はインドの語で(サルピス)といい、純粋なバター状のものだったそうですが、このサルピスにカルシュウムを加えたものが、日本でもおなじみの(カルピス)だということです。

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